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相続人が認知症の場合どうする?遺産分割の進め方と有効な対策

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「相続手続きを進めたいのに、相続人の一人が認知症で署名できない」――そんなご相談を受ける機会が増えています。
相続は家族の思いが交差するデリケートな場面。認知症が関わると、法的な手続きが複雑化し、話し合いが止まってしまうことも少なくありません。
この記事では、相続人が認知症のときに起こる問題点と、スムーズに相続を進めるための有効な対策について、専門家の立場からわかりやすく解説します。

1.相続人が認知症のとき、なぜ問題になるのか

遺産分割の相続手続きでは、すべての相続人が同意し署名押印することが必要です。
相続人が一人でも判断能力を欠いていると、遺産分割協議が成立できず、不動産の名義変更や預金の解約ができなくなります。
具体的には次のようなケースが典型です。

ケース 起こる問題
父が亡くなり、母が認知症を発症していた 遺産分割協議ができず、預金や不動産が凍結状態に
相続人の兄が後見人をつけるまで手続き停止 銀行や法務局の手続きが進まない
成年後見人が第三者に選任され、家族の希望通りに進まない 売却や管理に制限が生じる

2.相続手続きにおける「判断能力」の考え方

民法上では、取引や契約をする際に必要な「意思能力(=自分の行為の結果を理解できる能力)」が求められます。
この能力が不十分と判断されると、署名・押印しても法律行為は無効となる可能性があります。
認知症であっても、症状が軽度の場合は意思能力が認められることもありますが、最終的には家庭裁判所が医師の診断書などをもとに判断します。

3.相続人が認知症のときに必要となる手続き

相続人が認知症で判断能力がないときは、家庭裁判所に成年後見人の選任申立てを行います。
申立てから選任までの期間は約1〜2か月が目安で、費用は申立書作成・鑑定料・報酬などを含めて10万〜30万円程度が一般的です。

後見人が就任すると、本人の代理人として遺産分割協議に参加できます。
成年後見制度には以下の3区分があります。

種類 対象者 代理できる範囲
後見 判断能力がほとんどない人 すべての法律行為を代理
保佐 判断能力が著しく不十分な人 重要な行為のみ代理
補助 判断能力がやや不十分な人 一部の行為のみ代理

4.成年後見制度の注意点とデメリット

成年後見制度は本人保護を目的としていますが、相続においては次のような課題があります。

4-1. 手続きが煩雑で時間がかかる

申立て書類の作成や家庭裁判所の審査、鑑定手続きに時間を要します。

4-2. 後見人が第三者になることも多い

専門職(弁護士・司法書士など)が選任されるケースが多く、家族の希望と異なる判断がなされることも。

4-3. 財産管理が厳格で柔軟な対応が難しい

不動産売却や贈与などの行為は家庭裁判所の許可が必要で、機動的に動けません。

4-4. 継続的な報告義務・費用負担

後見人には毎年報告義務があり、報酬(年間10万〜30万円程度)が発生します。

5.有効な事前対策:トラブルを防ぐ3つの方法

5-1. 家族信託の活用

家族信託は、元気なうちに信頼できる家族に財産管理を託す仕組みです。
信託契約を結ぶことで、たとえ本人が認知症を発症しても、受託者が引き続き財産を管理・処分できます。
たとえば、次のような使い方が可能です。

  • 親が自宅や預金を子に信託し、必要に応じて生活費や介護費用を支出してもらう
  • 不動産を売却して施設入居費に充てる
  • 配偶者→子→孫へと、二次相続まで承継先を指定する

家族信託は、成年後見よりも柔軟でスピーディーに運用できる点が大きな特徴です。

5-2. 遺言書を併用する

家族信託で管理しない財産については、遺言書で補完することが重要です。
遺言書があることで、相続発生後の分割協議を省略でき、トラブル防止につながります。
ただし、遺言は作成時に意思能力が必要です。
認知症を発症してからでは新たに作成・修正できないため、早めの準備が大切です。
最も確実なのは公正証書遺言で、公証人が関与するため形式不備のリスクも防げます。

5-3. 任意後見契約を結ぶ

任意後見契約とは、将来判断能力が低下したときに備え、あらかじめ自分で後見人を選んでおく制度です。
家庭裁判所の選任を待たずに、希望する人に財産管理を任せられます。
家族信託と併用すれば、「財産管理」と「身上監護(介護や施設入居手続きなど)」をバランスよくカバーできます。

比較表:成年後見制度・家族信託・任意後見契約の違い

  成年後見制度 家族信託 任意後見契約
任意後見契約 認知症発症後に申立て 契約締結時(発症前から) 契約締結後、発症時に発動
管理者 後見人(裁判所選任) 受託者(家族等) 任意後見人(本人が指定)
手続き期間 家庭裁判所 公証役場など 公証役場+家庭裁判所
柔軟性 △ 制限が多い ◎ 契約内容により柔軟 ○ 契約範囲で調整可能
費用 △ 申立費・報酬発生 △ 契約書・登記費用 △ 公正証書費用
相続後の対応 終了(継続不可) 契約内容により承継可能 終了(後見終了)

6.実際の事例で見る「認知症と相続トラブル」

【事例1】母が軽度認知症のまま父が他界したケース

相続人の母に判断能力がないと判断され、成年後見人が必要になりました。
後見人の選任まで2か月を要し、その間に預金の解約ができず生活費が滞る事態に。
→早期の任意後見契約を結んでいれば、スムーズに対応できた可能性があります。

【事例2】兄弟の一人が後見人付きで協議が停止したケース

第三者の専門職後見人が就任し、遺産分割に同意が得られず遅延。
→家族信託で事前に財産を管理していれば、相続時に後見人の関与を避けられた可能性が高いです。

【事例3】家族信託でスムーズに承継できたケース

相続人の母が生前に長男へ不動産と預金を信託。認知症発症後も長男が管理を続け、被相続人の父の死後も円滑に手続きが完了。
→信託契約により財産の「凍結」を防ぎ、家族全員の負担を軽減。

7.専門家に相談するメリット

認知症や相続に関する制度は、民法・信託法・税法など複数の法律が関係します。
そのため、自己判断で進めると手続きが重複したり、税務上の不利益が生じたりすることがあります。
専門家に相談することで、

  • 家族構成・財産内容に合わせた制度設計
  • 契約書や登記、税務申告の一括サポート
  • 将来の相続税対策を見据えた最適提案

といった一貫したサポートを受けることができます。

8.まとめ 早めの備えが“争族”を防ぐ

認知症が関わる相続では、思いがけず長期間の手続き停止や家族間の対立を招くことがあります。
大切なのは、「元気なうちに」「自分の意思で」備えておくこと。
家族信託・任意後見・遺言の3つを上手に組み合わせることで、家族が安心して暮らせる相続対策が実現します。

当法人では、書類収集から遺産分割のアドバイス、申告まで丁寧にサポートいたします。無料相談も承っておりますので、「協議が進まず困っている」「何から手を付けるべきかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

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※2026年1月時点での情報です。

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