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名義株を相続したケース

2024年5月

ご相談時の状況

[被相続人]夫
[相続人]妻、長男、長女
[相続財産]
・現預金:3,300万円
・土地:390万円
・建物:180万円
・有価証券:2,900万円(うち名義株200万円)

ご相談内容

妻名義の上場有価証券があるが株式取引を行った経験があるのは夫だけで、妻は株式取引を行ったことがないのですが相続財産に含まれるのかどうかご相談を受けました。

実施した内容

名義株の調査

相続人の奥様から提供された通帳を確認して株式の配当があることに気づき、内容を確認したところご自身が株式取引を行ったことがないこと、ご自身名義の口座をご存じなかったことから、被相続人である旦那様の財産と判定し、相続財産として加算しました。

提案のポイント

名義の見直し

名義株が存在する場合、実質的な所有者の名義に変更することが基本的な対策です。例えば、親が子供名義で株式を保有している場合、その名義を親に戻すことで、相続時のリスクを軽減できます。

贈与税の非課税枠を活用した株式の贈与

名義株を子供に残す場合、名義預金と同様に贈与税の非課税枠を活用して株式を計画的に贈与することが有効です。贈与契約書の作成や、贈与した株式が子供名義で管理されていることを証明するための記録を整備する必要があります。

株式の分割や信託の活用

株式の分割を行い、少しずつ相続人に分配することで、相続時の負担を軽減する方法もあります。また、株式を信託することで、資産を安全に管理し、将来的な相続トラブルを回避することも可能です。信託を活用する場合は、専門家と相談しながら適切な信託契約を結ぶことが重要です。

税務申告の際の注意

名義株が相続財産として申告される場合、株式の評価額を正確に計算し、適切に申告することが求められます。税務署からの指摘に備えて、株式の管理記録や贈与に関する書類を準備しておくことが重要です。

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